こちらの写真の道具、 これはなんと呼びますか?
先日、レッスン用の動画を撮り、いざ編集という時に気付いたのですが、
「パレットナイフ」のことを「スパチュラ」と呼んでいたのです。
あれ?でもでそもそも、どっちが正しいの?
自分の動画を見てみると、意識していなかったことがらに気が付きますね。
変な口癖とか間の取り方とか。
「パレットナイフ」と言ったり、 「スパチュラ」と言ったり、
自分の中でも統一されてなかったのです。
「パレットナイフ」or「スパチュラ」
そこで、改めて調べてみました。
まずは「スパチュラ」と入力して画像検索。
すると、私が今まで「ゴムベラ」と呼んでいたものと
「パレットナイフ」と呼んでいたものの両方が表示されました。
シリコン製、金属製、どちらもありました。
なるほど、パレットナイフのことをスパチュラと
呼んでも間違いではないようです。
次に「パレットナイフ」と入力して画像検索。
結果は上の写真にあるようなものばかりでした。
結論として、どちらも間違いではないけれど、
「パレットナイフ」と言っておいた方が誤解がないようです。
今後のレッスンでは呼び方を統一しようと思います。
さて、そんなパレットナイフはお菓子作りには欠かせない道具です。
その選び方には5つのポイントがあります。
パレットナイフ ― 選ぶ際の5ポイント
刃渡り
どのような大きさのものに対して、
どのような目的で使うかによって適した長さが異なります。
家庭でよく作るケーキの場合、18㎝~20㎝の刃渡りが使いやすいです。
フラットもしくはL字型
刃がフラットなものとL字型に角度のついたものがあります。
ナッペする際にはフラットタイプが適しております。
ケーキの側面にクリームを塗る時にナイフを
垂直に立てやすいからです。
L字型はロールケーキの生地や
クリームを平らに均すときに便利です。
先端の形状
刃の先端に向かって細くなっていく形があります。
先端が細いと小回りが利きますが、
ナッペ用にはお勧めできません。
幅が一定であったほうが向いています。
しなり具合
適度にしなる方が使いやすいと考えています。
クリームを均一に塗るのに便利で、
崩れやすいシフォンケーキのようなものを
型から外す際にも使いやすいです。
買う前にちょっと触ってみた方がよいです。
素材
錆びないステンレスが最適です。
手入れのしやすさも重要で、
オールステンレス製は特に衛生的です。
それでは実際に私が使っているものをご紹介します。
何を作る時にどのパレットナイフを
使っているのか実例付きでお見せしましょう。
私が持っているパレットナイフ 「必須」のもの4選
ミニミニパレットナイフ(全長15㎝、刃渡り6.8㎝)
これはネイリストの生徒さんが買ってきてくださったもので、
製菓用の道具ではありませんが、小回りが利きます。
例えばタルトのプラムを2㎜右にずらす、
焼いたクッキーをシルパンからはがす、
タルトリングを外す、
ムースフィルムを剥がすなど、
ちょっとしたことに使います。
ミニパレットナイフL型(全長21㎝、刃渡り11㎝)
プチガトーサイズ(直径6㎝程度)を扱うときや、
ムースを型の上で平らに擦り切る時に使用します。
またタルトにアーモンドクリームを敷き詰めて
平らに均すのにもこの小ぶりなサイズが便利です。
デコレーションの際、ものを少し動かしたい時にも便利です。
それ以外には例えば瓶から水飴を絡め取るなど、
意外な使い方もします。
これも使わない日はないですね。
パレットナイフ フラットタイプ(全長30㎝、刃渡り18㎝)
丸形のショートケーキをナッペする際に使用します。
家庭でよく作る直径12~18㎝のケーキの場合、
刃渡りが18㎝~20㎝ぐらいのものが使いやすいです。
パレットナイフL型(全長40㎝、刃渡り28㎝)
天板に生地を平らに均すために購入しましたが、
家庭用オーブンの天板には大きすぎるため、
その目的で使うことはほとんどありません。
実はこれは細長いケーキを持ち上げる時に
便利なのです。
私が持っているパレットナイフ 「あったらいいな」のもの5選
シフォンケーキ専用(全長28.5㎝、刃渡り18㎝)
L字型ほどではないのですがわずかに角度がついています。
シフォンケーキを型から剥がす専用に売っているものです。
私の場合はシフォンは
手で勢いよく押し下げるだけで外せるから、
あまり使っていません。
ただ、この刃渡りの長さが欲しい場合がたまにあるのです。
パレットナイフ フラットタイプ(全長27㎝、刃渡り16㎝)
こちらは先端に向かってやや幅が細くなるタイプです。
先にも言った通り、ナッペする際に刃の幅が一定のもの
がよいと感じるため、ナッペには使っていません。
ただ、デコレーションとしてナッペしたケーキに
パレットナイフの跡をつける時にこの先端の
形が良くて使っています。
ケーキサーバー(全長28㎝、刃渡り15㎝、幅5.7㎝)
これはパレットナイフとは言えないような気もしますが、
わずかについている角度のおかげでケーキを
持ち上げて動かすときに便利です。
プチガトーなら安定して乗りますし、
ホールケーキの場合、
これとカードを両側から差し込んで持ち上げます。
トリアングル(全長23㎝、刃渡り13㎝、幅10㎝)
トリアングル(三角)という道具です。
チョコレートをテンパリングする際に使います。
チョコレート職人さんが使う手法で
タブラージュ法というのがあります。
大理石のテーブルに溶かしたチョコレートを流して、
このトリアングルで練るような動作をするのを
ご覧になったことがある方もいるかもしれません。
また、テンパリングしたチョコレートをマーブル台に流し、
シガール(細長い棒状)や
エヴァンタイユ(ひらひらした扇子状)
を作る時にも使います。
金属ヘラ(全長23㎝、刃渡り12㎝、幅3.8㎝)
こちらはちょっと番外編。
製菓用の道具ではありません。
ホームセンターで買いました。
天板の焦げなどをこそげ落とす際に使用しています。
こちらは刃が一番固く、しならなくて頑丈です。
スクレイパーと呼ばれる、
古い塗装などを剥がす道具だそうです。
結論
こんなに沢山そろえるのは大変というあなた!
これからお菓子作りをしたいので
まず最初に買うべきものはどれですか?
と聞かれたら、私の答えは、
2番麺の【ミニパレットナイフL型(全長21㎝、刃渡り11㎝)】
と
3番目の【パレットナイフ フラットタイプ(全長30㎝、刃渡り18㎝)】
ですね。
この二つがさえあれば、まずは困らないと思います!!
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